日本国内で初めて産まれたマルミミゾウの子「アオ」に会うため、広島まで行ってきました。
今回の遠征はちょっとだけ長丁場です。しかも、休みを宣言せずに旅立ったがため、ノートパソコン持参で荷物は重め。きっとどこかでオンラインでの打ち合わせに参加することにもなるでしょう。
いざ広島!

東京-広島間は約700km。鉄路か空路か迷う微妙な距離。ちょっとシミュレーション*してみましょう。
まずは新幹線。東京駅を6:00に出発する「のぞみ」に乗ると、広島駅に到着するのは9:49(品川始発なら広島駅到着は9:39)。お弁当を食べたり、眠ったりできるものの、4時間弱の移動はボディブローのようにスタミナを奪います。
一方の飛行機。7:10に羽田空港を発つANA便の広島空港着は8:35。空港到着後、8:55発のシャトルバスに乗れば、9:45に広島駅到着です。こっちの方が楽そうに見えますが、実際には羽田空港までの移動時間や空港での待ち時間の存在を無視できません。また、広島空港から駅までは距離があります。時間帯によっては渋滞も心配です。
どっちもどっちな訳ですが、体力的・精神的に楽なのは新幹線。心の中の鉄オタが新幹線を推している可能性もありますが、広島空港が広島市内から遠いのが最大のネックです。
広島空港遠すぎる
*時刻は鉄路・空路ともに2025年10月21日時点のものです。
安佐動物公園はどこにある?
そんな訳で、広島へは鉄路で。定刻通り9:49に広島駅に到着後、駅近のホテルに荷物をデポ。そして安佐動物公園に向かうのですが、いくつか行き方があるようです。
安佐動物公園があるのは、広島駅からそれなりに遠い、広島市安佐北区の丘陵地。手っ取り早いのは自家用車やレンタカーでしょう。駐車場(有料)も大きく約1,200台が停められるようです。
バスで行く
公共交通機関ではどうか。ひとつはバス。「広島バスセンター」から「あさひが丘(安佐動物公園)線(70-3)」で55分。バス1本ですが、発着は「広島駅」ではなく「広島バスセンター」なので要注意。広島バスセンターまでは、広島駅から路面電車もしくはバスで10〜15分です。
ちなみに交通系ICも利用できますが、1.乗車時に整理券を受け取り、2.下車時に整理券を運賃箱に投入、3.乗務員の合図で端末にタッチする、という少々クセのある仕様になっています。乗車時に端末へのタッチが不要なことを知らないと、初回は焦ること請け合いです。
アストラムライン+バスで行く
もうひとつは、「アストラムライン」とバスを乗り継ぐ方法。「アストラムライン」はお台場の「ゆりかもめ」、大宮の「ニューシャトル」の広島版みたいなもの。
バスセンター近くの「県庁前駅」から乗車、もしくはJR山陽本線・可部線で「新白島駅」に向かい、乗り換え。「上安駅」までの乗車時間は約20分。下車後、路線バスに乗り換え10〜15分で動物園に到着です。
バスオンリーでもアストラムラインを利用しても、移動時間にそれほどの差はありません。乗換案内的なアプリでちょうど良い移動方法を探しましょう。私は広島駅から向かう都合上、行きはバスを乗り継ぎ、帰りはアストラムラインで帰ってきました。
(野生の)熊もいるよ
安佐動物公園は上述のとおり「丘陵地」に作られた動物園です。地図で見ると能登呂山と荒谷山の間の萩原峠という峠付近、山と山の間の鞍部に位置しています。つまり動物園周辺は山。山と言えば、昨今世間を騒がせる熊の住処です。安佐動物公園付近も熊の生息域らしく、現在は西園が閉鎖されていました。
動物園なんだから熊くらいいますよね。

仔象の仔象感がたまらない!
お待ちかね、マルミミゾウの親子と対面です。マルミミゾウ親子の公開時間は13:30〜14:30までの1時間*。平日にも関わらず、多くの人が集まっていましたが、特に混乱することもなく、みんな静かに観覧されていました。
*11/4より公開時間が変更になっています。最新の情報は安佐動物公園公式サイト等をご確認ください。
アオくんが生まれたのは2025年8月5日。安佐動物公園を訪れた10月21日の体重は132kg。毎日1kgずつ体重が増えているとか。ちなみに命名式が執り行われたのが10月25日で、私が訪れた時点ではダイJr.(仮称)と呼ばれていました。






アオくんの母親のメイは、当初サバンナゾウとしてブルキナファソより来園。マルミミゾウと判明後、秋吉台サファリランドからオスのダイを借り受け、繁殖に取り組んだ結果、アオくんが誕生しました。


ゾウ以外にも見どころたっぷり安佐動物公園
西園はお休みでしたが、園内をじっくり見て回ると、結構時間がかかります。はちゅうるい館や、ヤギやヒツジと触れ合える「三井のリハウス ぴーちくパーク」も見どころです。

存じていなかったのですが、上野動物園で飼育されているヒガシクロサイの「マロ」と「アルゴ」のルーツを遡ると、2018年に亡くなったハナに辿り着くのですね。なんだか感慨深いものがあります。


色々なところでホンドギツネ、アナグマ、ホンドタヌキ、ハクビシンを見てきましたが、こんなに見やすい動物園ははじめてかも。たまたま、タイミングが良かっただけ?



二頭のマレーバクが飼育されていますが、オスのクニオは生まれつき横隔膜がないそうです。

飼育動物に餌を与えるのはやめてね
動物園で稀によく見かける光景が、飼育動物への勝手な餌やり。この日も、ご婦人の集団が、ツキノワグマ舎近くに落ちているドングリを拾っては、クラウドくんのところに投げ入れていました。大抵、自然のものだから〜とか、このくらい大丈夫〜とか、屁理屈捏ねるのですが、重大なルール違反ですからね。
こんなところに書かれていても、誰も読まないかもしれないけれども、やっちゃダメです。目に留めた人は約束だよ。

冒頭にもあるように今回の旅行は六泊七日と、ちょい長め。安佐動物公園も二日に渡り楽しんでいます。次の目的地は神戸です。神戸といえば王子動物園と、最近コビトカバの子が産まれたあそこです。
つづく。



